開発者のための日本十進分類法「ndc.dev」を開始しました

2019年4月1日、カーリルは、開発者のための日本十進分類法「ndc.dev」を開始しました。このプロジェクトは日本十進分類(NDC)をソフトウェアやウェブサービスを開発・運用する際により扱いやすくすることを目指します。また開発成果を継続的に維持することで、開発者の負担を軽減し、NDCをより活用しやすくします。

カーリルでは、日本図書館協会に対して、デファクトスタンダードの図書館分類法「日本十進分類法」のオープン化を強く要請してまいりました。

日本図書館協会は、2019年3月13日、国立国会図書館電子情報部との共同研究の成果として、NDCデータ(NDC8版および9版)を公開しました。これにより日本図書館協会のオープンデータ化への取り組みは大きく前進しました。しかし、公開されたデータには永続性(バージョニング)に加えて、不整合や扱いやすさの点で問題があるため、カーリルでは、コミュニティベースでこれらの課題の解決に取り組むことにしました。NDCデータの効果的な運用には、整合性だけではなく、現場での運用実態や暗黙知もあわせた合理的な判断が必要となるためです。今後、合理的で使いやすいAPIプロトコルについて議論を進め、夏頃を目標に正式APIやライブラリをリリースする予定です。

現在のところ、以下のような取り組みを公開しています。

  • JSON形式の簡易的なAPI
  • IME辞書ファイル

詳しくは https://ndc.dev をご覧ください。

県立長野図書館とカーリルが連携協定を締結しました

県立長野図書館(館長・平賀研也)と株式会社カーリル(代表取締役・吉本龍司)は10月31日に「連携・協力に関する協定書」を締結いたしました。
現在県立長野図書館が計画する信州・知の情報基盤の構築や、県立図書館の提供する各種検索サービスの充実など、様々な領域で協業して新しいサービスの実現を目指すとともに、研究結果・実証結果などの幅広い公開を進めます。

本協定は、京都府立図書館とも締結しており、これまでの京都府立図書館との取り組み成果も相互に共有を図ってまいります。

10月31日(水)図書館総合展会場にて(左:カーリル/吉本、右:県立長野図書館館長/平賀氏)

第20回図書館総合展に出展します

カーリルは10月30日から開催される、日本最大の図書館の展示会「図書館総合展」に出展します。今年は、ミニブック「いまやっていることリスト#1」を作りました!ブース番号86を探してカーリルブースにお立ち寄りください。

カーリルブースの見どころ

高速書影撮影を体験してみよう

カーリルが8月に発表した、汎用的な書影撮影システム「Open Book Camera v1」の実機デモを行います。実際の撮影を体験できます。また、システムの組み込みや機械学習を活用する方法について直接エンジニアが質問に答えます。

Unitrad APIで新しいサービスを実現しよう

カーリルの各種APIを活用したサービスがたくさん誕生しています。カーリルの提供する無償のAPI及び、図書館業務用の高速APIの活用例を紹介します。具体的な導入事例を紹介しながら、未来の図書館サービスを考えます。
★関連情報 Unitrad APIの運用を開始します。

カーリルオンラインショップ【期間限定】

カーリルが2016年の図書館総合展で販売したオリジナルマグカップに、新しいデザインが登場!マグカップの大きさや形は前回と同じなので並べてお使いいただけます。今回もカーリルの本社がある岐阜県内の陶器メーカーにご協力いただきました!図書館総合展に来られなくても大丈夫。期間限定でオリジナルグッズのショップを開設しました。

カーリルオリジナルマグカップ2018(ディスカバリー)

図書館総合展は、誰でも無料で入場できます。ぜひ足をお運びください。

日時: 2018年10月30日 (火) – 2018年11月1日 (木)
会場:パシフィコ横浜
公式HP http://www.libraryfair.jp/

今日は準備中

10月28日は、ブースの説明をしています。状況は随時掲載します!(10時48分更新)

Open Book Camera v1を開発しました

日本最大の図書館蔵書検索サイト「カーリル」を運営する株式会社カーリル(所在地・岐阜県中津川市、代表取締役・吉本龍司)は、書影(本の表紙画像)を効率的に撮影する専用カメラ(ブックカメラ)を開発しました。

カーリルでは、「図書館をもっと楽しく」をミッションとしています。このミッションを実現するためにストレスなく本をあたりまえに探せるようにすることは重要なテーマとなっています。今日、新刊の商用出版物については書影(本の表示画像)の流通性は飛躍的に効率化しましたが、図書館が所蔵する地域資料や一般流通に乗らない本の書影情報は流通することがありませんでした。カーリルでは、この問題を解決するため、まったく新しい撮影システム(ブックカメラ)を開発しました。私たちはこのブックカメラの活用シーンを広げるため、開発したすべての設計図面・制御用のハードウェア・ソフトウェアをオープンソース・オープンハードウェア(クリエイティブ・コモンズライセンス)として公開することにしました。商用・非商用を問わずだれでも自由にブックカメラを複製し、改造したり、製造、販売することができます。

2秒で3面高速撮影

ブックカメラは、表紙・裏表紙・背の3面を同時に撮影します。ウェブサービスやアプリの開発者からは、背の画像が欲しいという要望が多く寄せられています。背の画像がデータベース化されることにより、本をまとめて表示する際の表現の多様化や、本棚を撮影することによる本の自動認識など様々な技術革新が期待できます。また、ISBNや図書館で貼付される管理バーコードも同時に読み取ることができるため、撮影時に撮影対象の固有コードを管理する必要はありません。

本を置いたら自動撮影

高性能センサにより本が置かれたことを適確に検出し、自動的に撮影を開始します。撮影中はコンピューターの操作は一切不要です。本棚から本を取り出し、撮影台にセットする時間を考慮すると、1分間に約15冊の本を撮影することができます。

スタンドアロン動作

撮影ソフトウェアは、地下の書庫などインターネットの無い環境でも動作します。そのため、電源さえ確保できればどこでも撮影可能です。

また、いち早くブックカメラを検証し、様々な業務フローやサービスへの活用を検討いただくために、完成品(テストキット)の販売を開始します。企業・学術機関等による研究、検証目的の購入も歓迎です。

詳しくはオープンブックカメラ・ウェブサイトをご覧ください。

WordCamp Ogijima2018に行ってきた

2018年7月15日(土)に香川県の男木島(高松市)でWordCampOgijima2018というWordPressのコミュニティイベントがありました。カーリルのブログもWordPressで作っていますが、WordPressをすでに使いこなしている人も、これからやってみたいという人もみんなで学ぼうというスタンス。イベントは、お昼前から夕方までみっちりシングルセッションで組まれていて、グッズやお弁当もついているという豪華さ!(参加費は1人2,000円)しかも、それが実行委員の皆さんのボランティアで運営されているということもかなりの驚きでした。

WordPressは、そのシステム自体もオープンなしくみになっており、さまざまな機能やデザイン(テンプレート)も日々開発されて進化しています。この記事もいま盛り上がりまくっているプラグインエディタ「Gutenberg」を使って書いています(グーテンベルクといえば図書館の人たちにとっても熱いトピックですよね!このキーワードを、WordPressコミュニティの皆さんが毎日ツイートしているのをみると別の意味で胸が熱くなります)。WordPressは図書館のウェブサイトでも活用が進んでいて、2018年7月時点では全体のおよそ1割程度の図書館で利用されていることがわかっています(カーリル調べ)。

当日のセッションでは、WordPressの根幹にあるライセンスやアクセシビリティといった知識の習得ができるテーマや、世界的な活用事例紹介、WordPressを通して生活の糧を得るというような働き方を考えさせられるテーマなど、幅広い、けれど中身の濃い内容でした。当日の様子は、懇親会を除いてアーカイブが公開されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。TwitterやInstagram、Facebookでも参加者の声が見られます(ハッシュタグは #WCOgijima )。

参加者数は島民の数を大きく上回る約250名。これだけの人数をどうやって?という裏側も気になるのですが、実行委員長が事後の振り返りをまとめています。長文ですが、すごく参考になります。

男木島という離島でこの酷暑の中で開催するということもあり、ドリンクスポンサー(Beverageスポンサー)がついていたのも印象的でした。他にも移動にかかせないフェリーのチャーターにもスポンサーがついていました。図書館系のイベントでは主に広告という形が多いですが、具体的な用途指定のスポンサーがもっと活用されてもいいかもしれないなと思いました。
図書館に関するイベントに参加するのとは一味違う皆さんとの交流、とても楽しかったです!9月には東京でWordCamp Tokyo2018が開催されるようです。