COVID-19 : 学校向け蔵書検索サービスの無償提供について

学校図書館などを対象にインターネットからの蔵書検索と、申し込みを受け付ける簡易的なシステムを無償で提供します。これにより、蔵書検索システムが整備されていない場合や、早急に整備することが難しい場合でも簡易的なウェブサービスを立ち上げることができます。

サービスのイメージ

2020年4月23日、文部科学省が発表した事務連絡において、休館した学校図書館の取り組み事例が発表されました。この中で紹介されている「郵送等による配達貸出し」などで、カーリルが提供する業務用の横断検索APIおよび、この技術を応用して学校図書館と実験を進めていた検索サービスを活用できます。国立国会図書館やopenBD(出版社の提供する本の情報)の公開データを活用し、エクセルや業務システムで管理されている最低限の所蔵データから検索精度の高い蔵書検索サービスを実現します。また、公共図書館(公立図書館)などの蔵書もあわせて検索するなど、実施するサービスモデルに応じてカーリルが対応する全国の図書館と連携できます。

このようなサービスは、一般的には導入している図書館システムの機能を活用することが想定されますが、図書館システムを未導入の場合や、従来の図書館システムにインターネットで蔵書検索サービスを提供する機能がない場合にも活用いただけます。

休館の拡大に伴い業務用の検索サービスの需要が低下しているため、この余剰リソースを活用します。ユーザーの希望があれば5月初旬には提供が開始できる見込みです。詳しくは以下のよくある質問に掲載のPDF版資料(5/2追加)をご確認いただき、カーリルまでお問い合わせください。

なお提供期間は定めていませんが、2024年3月末までは安定的に提供いたします。期間はあくまで運用の継続を保証する期間を示したものであり、終了日を示したものではありません。COVID-19の状況に関わらず、引き続きプログラムが必要とされる状況が継続する場合には、プログラムを継続する方針です。なお、プログラムを終了する場合には少なくとも12か月前には告知します(2020/11/17更新)

(追記)よくある質問

お寄せいただいた質問のうち公開可能なものは随時ここに掲載します。

Q:検索サイトに広告は表示されますか?(2022/06/21更新)
A:広告は表示されません。

Q.2024年3月末で終了したら有償化するのでしょうか?(2022/06/01更新)
上記のとおり、2024年3月末というのは終了日ではありません。有償化の予定はありません。

Q.申し込みはまだ可能ですか?申し込み方法を詳しく知りたい。(2022/05/26更新)
随時受付中です。メール本文に以下のPDFに掲載している必要事項を記載してお送りください。予約連携を希望する場合は、デモ画面をご確認いただき、1冊ずつ受付するタイプか複数冊数まとめて受付するカートタイプか、どちらを希望するかお知らせください。

Q.個人情報の取り扱いはどうなりますか
原則としてカーリルがデータを蓄積する必要がありませんので、直接、図書館や学校に予約申し込みを送信する機能を提供します。(あくまで受付までで、受付後の管理については提供しません)アクセスログを含むパーソナルデータはプライバシーポリシーに基づいて厳重に取り扱います。

Q.デモ画面はありますか(2020/05/01更新)
デモサイト(カーリル高校の蔵書検索)を用意しました。
こちらは1冊ずつ受付するタイプです。

Q.カート機能のデモ画面はありますか(2021/09/16更新)
カート機能のデモサイトを用意しました。 カート機能をご利用いただくと、複数冊数まとめて予約受付することが可能になります。デモサイトでフォームまで進んでいただき、予約フォームを作る際にぜひご参照ください。

Q.詳しい資料が欲しいのですが(2020/11/17更新)
PDF版資料を作成しました


Q.予約連携先としてMicrosoft Formsには対応できますか。(2020/05/12更新)
Microsoft Formsには外部連携機能が現在のところ実装されておらず、対応できません。

Q.公民館の図書室などでも使えますか(2020/05/13更新)
対応いたします。ご相談ください。

Q.カート機能のデモ画面はありますか(2020/5/15更新)
カート機能のデモサイトを用意しました。

Q.大学図書館でも使えますか(2020/05/23 更新 )
もちろんご利用いただけます。

Q.学校再開後でも使えますか(2020/05/23 更新 )
もちろんご利用いただけます。

Q.説明文などにルビをつけたい(2020/06/24 更新 )
Wordファイルに入力し、Wordのルビ機能でご指定ください。

Q.なぜ無料なのですか(2021/09/16更新)
カーリルではすでに大規模な検索サービスを運用しており、そのための設備を整備しているため、極めて低コストにサービスを提供できます。図書館の活用が広がることで将来的なカーリルのユーザーも増加するため検索サービスの無償提供はカーリルにとってもメリットがあります。

COVID-19 : 蔵書検索を停止した図書館のバックアップを提供

Stay at home,Keep reading.

(6月1日アップデート)

鴻巣市立図書館は、6月1日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

(5月13日アップデート)

台東区立図書館は、5月12日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

(5月12日アップデート)

秋田市立図書館は、5月12日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

(5月8日アップデート)

大田区立図書館は、5月8日から蔵書検索システムの運用を再開しました。
豊島区立図書館は、5月8日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

(4月23日アップデート)

鎌ヶ谷市立図書館は、4月23日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

(4月21日アップデート)

新たに蔵書検索システムを停止した以下の図書館について「キャッシュOPAC」の運用を開始しました。町田市立図書館は4月21日から蔵書検索システムの運用を再開しました。

キャッシュOPAC蔵書冊数推定網羅率出典など
秋田県秋田市623,27734%*(5月12日再開)
埼玉県鴻巣市447,34957%*(6月1日再開)

(4月16日発表)

COVID-19への対応として図書館の蔵書検索サービスを停止することには何ら合理的理由がなく、短期的な資料の入手性に関わらず、検索サービスは引き続き維持されるべきです。実際にカーリルでの検索回数は、多くの図書館が閉館したあとも4割程度の減少にとどまっています。

しかし、一部の図書館は蔵書検索システム(Web-OPAC)やウェブサイトをシャットダウンしており、従来提供していた電子資料や、所蔵情報などにもアクセスすることができなくなりました。影響は今後長期化する見込みであり、地域ユーザーの利便性が低下するだけではなく調査・研究などへの影響も懸念されます。

この問題に対応するため、本日(2020年4月16日)から検索できくなっている480万冊の蔵書を対象に過去の検索データ(キャッシュ)を統合した「キャッシュOPAC」の運用を開始しました。「キャッシュOPAC」では、統計上は全蔵書のおよそ70パーセント程度を網羅していますが、除籍(廃棄)された資料も含まれている可能性があります。

キャッシュOPACのトップページ

「キャッシュOPAC」は、カーリルが提供するすべてのAPIに透過的に統合されます。これにより、これまで通り図書館の蔵書はカーリル検索結果に表示されます。また、カーリルのAPIを活用した各種ウェブサービスやアプリにおいても本日から利用できます。図書館の業務システムでカーリルのAPIを活用している場合も、従来の蔵書検索システムの代替としてキャッシュが表示されます。特別な対応は不要です。

各キャッシュOPACのトップページとデータ網羅率は以下のとおりです。各図書館のサービス再開まで運用を継続する予定です。

キャッシュOPAC蔵書冊数推定網羅率出典など
東京都台東区 635,70971%* (5月12日再開)
東京都大田区1,916,95865%*(5月8日再開)
東京都豊島区803,37675%*(5月8日再開)
東京都町田市1,170,30270%* (4月21日再開)
千葉県鎌ケ谷市301,61945%*(4月23日再開)
合計4,827,964
カーリルでの表示例(キャッシュと表示されます)
停止している図書館ウェブサイトへのアクセス(参考)

図書館のウェブサイトは国立国会図書館が提供するインターネット資料収集保存事業(WARP)から停止前の情報にアクセスできる場合があります。

COVID-19 : 多くの図書館が閉館しています 

Stay at home,Keep reading.

現在COVID-19の影響により、全国で多くの図書館が閉館しており、自由に本を読むことが難しい状況となっています。カーリルでは影響を把握するため網羅的な調査を実施しました。


(5月26日更新) カーリルの最新の取り組みは、「COVID-19 : これまでとこれから」に掲載しています。なお、この調査は現在、saveMLAKプロジェクトに引き継がれました。


調査概要

調査日時   2020年4月8日18時~2020年4月9日18時(約24時間)
調査方法   ウェブサイトの公開情報を集約(目視)
調査対象   カーリルの検索対象となっている全国の公立図書館・公民館図書室など 1409館

  • 全国地方公共団体コード(令和元年5月1日現在)を使用しました
  • 図書館法に基づく図書館のカーリル対応率は94%ですが、この調査では公民館図書室などについても調査対象としています(以下図書館と表記した場合も図書室が含まれます)
  • 調査中にも随時新しい発表があるため、情報は確認時点のものとなります
  • 休館スケジュールが中央館・分館などによって異なる場合は、中央館のスケジュールを優先しています
  • この調査では便宜上、図書館の数を設置主体の自治体(基礎自治体と都道府県)ごとに1としています
  • 多数の感染が確認されていない地域でウェブサイトに情報の記載がない場合は、通常開館と推定しました
  • 移転やシステム更新などあらかじめ予定されていた休館については、通常開館として扱いました

開館状況

休館になることを発表している図書館は650館(自治体)でした。
これは調査対象の46パーセントにあたります。緊急事態宣言の対象となる都府県ではほとんどが休館しており、それ以外の地域においても広範囲に休館していることがわかりました。また、休館していないほとんどの図書館においてもイベントが中止されています。

図書館種別ごとの集計
名前図書館数休館数割合
調査対象すべて1409
都道府県立図書館471940.4%
市町村立図書館136263146.0%
都道府県ごとの集計
都道府県合計休館数休館の割合
千葉県4343100%
大阪府4242100%
東京都5555100%
福岡県5757100%
埼玉県605897%
神奈川県333194%
山形県252288%
沖縄県242188%
岐阜県373081%
兵庫県413278%
山梨県231774%
愛知県513365%
奈良県251664%
茨城県412561%
宮城県251456%
大分県18950%
熊本県221045%
山口県18844%
群馬県241042%
長野県562341%
青森県23939%
福井県18739%
京都府23730%
静岡県341029%
広島県24729%
三重県26727%
高知県17424%
佐賀県19421%
栃木県25520%
愛媛県17318%
宮崎県20315%
岡山県27415%
新潟県27415%
徳島県19211%
岩手県30310%
和歌山県20210%
富山県1616%
鹿児島県3326%
長崎県1816%
北海道10866%
秋田県1915%
石川県1915%
福島県3313%
香川県1600%
滋賀県2000%
鳥取県20 0 0%
島根県17 0 0%

休館期間中の対応

休館中であっても資料へのアクセスを確保するため「予約受取」などの取り組みが広がっています。図書館によって運用はさまざまですが、事前に電話やインターネットなどで予約した資料について臨時窓口などで受け渡すなどの方法がとられています。休館している図書館のうち「予約受取」を実施している図書館は181館でした。ただし、緊急事態宣言の対象地域では、順次「予約受取」も停止する動きもあります。

休館中のアクセス性を担保する方法として「郵送貸出」「郵送複写」などの従来からの取り組みを継続するものや「宅配」に取り組む図書館が出ています。

休館中もレファレンス(調査依頼や相談など)についてはメールや電話などで継続することを明記していた図書館は61館ありました。

開館継続の場合の対応

北海道などの一部地域では、休館していた図書館が4月以降に再開されています。これらの図書館も含めて、開館している図書館(759館)においても開館を継続するために様々な運用の変更をしています。代表的な事例として「閲覧席の利用を制限」している図書館は166館ありました。

感染防止のために長期間の滞在を防止したり、接触を防ぐという観点から「新聞・図書の閲覧制限」を行っている図書館は36館ありました。また「インターネット端末の利用制限」は35館、住所氏名などの「入館記録」をもとめる図書館は9館ありました。

そのほかに事前予約制の入館(山梨県笛吹市)や県外・市外からの来館の自粛を求めるなど様々な対応がとられています。

「貸出冊数制限の緩和」を実施する図書館は19館ありました。

蔵書検索サービスへの影響

各図書館が提供する蔵書検索サービス(Web-OPAC)は通常通り運用されており、引き続き資料の検索性については担保されています。ただし、長期間の休館のため、多くの図書館が予約の停止などのシステム上の運用変更を行っています。

残念ながら一部の図書館は図書館システムやウェブサイトをシャットダウンしました。このような対応をとっている図書館は以下の通りです。

また、図書館は開館しているものの機器納入の遅れにより蔵書検索サービスを再開できない図書館(島根県川本町)が出ています。

調査データの公開

調査データをCC-0で公開します。このデータは誤りを含む場合がありますが、アップデートされません。
Googleスプレッドシート

カーリルローカルがアップデートされました

2019年11月、地域資料の横断検索サービス「カーリルローカル 」 を大幅にアップデートしました。アップデートは昨年から段階的に行われていたため、日常的にご活用いただいている方は、すでに気づいているかもしれません。改めてアップデートの概要と今後の計画について整理したいと思います。サービスは停止時間なく切り替えられました。

新しいカーリルローカルの検索画面

主な変更点

  • 検索対象図書館を大幅に拡大しました
  • 従来のカーリルローカルと比較して大幅な高速化を実現しました
  • 検索対象となる図書館が、各都道府県の相互貸借ネットワーク(図書館同士の協定)などとなるべく一致する運用になりました
  • 従来のカーリルでは検索対象に入らなかった、ISBNでの検索が十分にできない図書館も検索対象に追加されました
  • スマートフォンで快適に操作できるようになりました
  • カスタム横断検索とお気に入り図書館の横断検索機能は完全に廃止されます。これまでは廃止予告はしていたものの、そのまま維持されていました。(2017年3月に告知した内容
  • 「Internet Explorer 10」などの古いブラウザのサポートが完全に終了しました

カーリルローカルの歴史

カーリルローカルは2011年2月にサービスを開始しました。それまでのカーリルはISBNの付与された本のみを検索対象としていました。そのため主に図書館司書からの「すべての本を対象にしてほしい」との要望が多く(本当に多かったのです)寄せられたことを受けて開発されました。当時は都道府県立図書館による横断検索サービスが提供されていない地域もあり、またあったとしても十分に機能していない場合もあったため、必要性は極めて高いと考えられました。しかし広告収入などが期待しにくく、収益性が確保できない状況が続きました。そのため、カーリル本体の補完的サービスとして提供されているに過ぎませんでした。あるいは、いろいろな限界がある中で、まずはできることのひとつだったのです。

もちろんこのようなサービスモデルに満足することができなかったため、次世代のカーリルのための技術開発として、図書館の蔵書検索に関する新しいAPIの開発に取り組んできました。いろいろな偶然が重なり、その技術開発の成果は最初に京都府立図書館の横断検索サービスに採用されることになりました。

京都府立図書館の横断検索サービス powered by カーリルと表示されている

ウェブサービスを安定的に提供するためには、インフラへの継続的投資が必要になるため、収益性の確保は大きな課題です。(特にサービスの継続性にフォーカスすればなおさらです)もともとこの投資は、カーリルそのものを改善するためにも必要な技術でもあったため、これをきっかけに多くの図書館と運用コストを分担できるようになったことはとても幸運でした。

またカーリルローカル開始時に同時に提供された「カスタム検索機能」は自由な組み合わせの横断検索サービスをだれでも無料で作れる画期的なものでした。このサービスそのものは廃止されてしまいますが、このとき私たちが実現したかったことは「Unitrad ローカル」に継承されています。

富山県砺波市の図書館では、検索結果に県立図書館と混ぜている

2019年度の予定まで含めると、47都道府県中で11の府県立図書館がこの 「カーリル Unitrad API 」 を採用しました。これにより、図書館が提供する横断検索サービスの品質が向上すれば、カーリルローカルは終息してよいのではないかという議論がカーリルのチーム内ではあがります。それが2017年の一部サービス廃止のブログからも読み取れます。しかし、この予想に反して、カーリルローカルのアクセスは増え続けました。残念ながら、多くの図書館では技術的評価もないまま同じ業者にシステムを丸投げしているため、横断検索サービスの品質はさらに低下しており、結果として図書館業務においてカーリルローカルの利用が増加していたのです。このことは、アクセス統計などからも明らかでした。

カーリルローカルの優位性

私たちは新しいカーリルローカルのミッションは、国内の図書館蔵書の検索性に関する「最低保証」だと考えました。カーリルローカルは、機能面や速度面では決して優位性があるものではありません。しかし、当たり前の検索を、当たり前にできるようにするための継続性が必要です。 このようなニーズに対応するため、 2018年からこれまでバラバラに運用していたカーリルローカルのバックエンドインフラを「カーリル Unitrad API 」と共通化するための開発を進めてきました。

可能な限り共通化をしながらも、Unitrad APIで投入された、キャッシュによる超高速化や並び順の最適化、データストリーミングによる通信量の圧縮、リアルタイム書誌同定など、快適性や業務効率を上げるために必要な複雑な技術をバイパスし、横断検索に最低限必要な機能のみで再構成しました。これにより運用にかかるデータセンターのコスト(CPUやネットワーク、メモリなど)を最大限に圧縮しました。複雑性を排除したことにより、データセンターでの障害時にもより安定して継続したサービスの提供が期待できます。これらのさまざまな地味な工夫により、今後さらにアクセスが増加したとしても、広告なし、かつ無料でサービスを提供できる見通しが立ちました。

さらにシステム更新時の対応速度は、これまでカーリル本体と比べて遅く1週間~1か月程度であったものが、3日程度に短縮される見込みです。

今後の計画

カーリルローカルは、今後はトップレベルのサービスとしてメンテナンスされます。現時点では、ウェブアクセシビリティへの対応が不十分なところもありますので引き続き改善を予定しています。また、ご意見ご要望について、これまで多くのフィードバックをいただいていたにもかかわらず、このような事情から十分な対応はできていなかったのではないかと思います。改めて、現状のサービスをご活用いただき、フィードバックをいただければカーリルチーム一同とても励みになります。

今回廃止された「お気に入り図書館の横断検索」については、カーリル本体との統合を計画しています。この機能をご利用いただいていた方にはご不便をおかけしますが、今後のアップデートに期待してください。

これからもカーリルをよろしくお願いいたします。

開発者のための日本十進分類法「ndc.dev」を開始しました

2019年4月1日、カーリルは、開発者のための日本十進分類法「ndc.dev」を開始しました。このプロジェクトは日本十進分類(NDC)をソフトウェアやウェブサービスを開発・運用する際により扱いやすくすることを目指します。また開発成果を継続的に維持することで、開発者の負担を軽減し、NDCをより活用しやすくします。

カーリルでは、日本図書館協会に対して、デファクトスタンダードの図書館分類法「日本十進分類法」のオープン化を強く要請してまいりました。

日本図書館協会は、2019年3月13日、国立国会図書館電子情報部との共同研究の成果として、NDCデータ(NDC8版および9版)を公開しました。これにより日本図書館協会のオープンデータ化への取り組みは大きく前進しました。しかし、公開されたデータには永続性(バージョニング)に加えて、不整合や扱いやすさの点で問題があるため、カーリルでは、コミュニティベースでこれらの課題の解決に取り組むことにしました。NDCデータの効果的な運用には、整合性だけではなく、現場での運用実態や暗黙知もあわせた合理的な判断が必要となるためです。今後、合理的で使いやすいAPIプロトコルについて議論を進め、夏頃を目標に正式APIやライブラリをリリースする予定です。

現在のところ、以下のような取り組みを公開しています。

  • JSON形式の簡易的なAPI
  • IME辞書ファイル

詳しくは https://ndc.dev をご覧ください。