図書館にマーケティングを! アメリカ公共図書館の取り組み

図書館の予算が減少し、図書を購入したり、スタッフを雇ったりするのが難しくなっているのはどうやら日本だけではないようです。

アメリカのニュージャージー州で、図書館のサービス継続のためにトレンド分析やマーケティングを行った経験を持つアルカ・バトゥナガーさん(現・米国大使館情報資料担当官)が「アメリカの公共図書館におけるトレンド分析とマーケティング」という講演を行いました。この講演から、これからの図書館運営のヒントを探ってみたいと思います。

アメリカの公共図書館におけるトレンド分析とマーケティング」は「第2回アメリカンシェルフ講演会」として、千代田区立日比谷図書文化館主催、米国大使館広報・ 文化交流部共催で行われたものです―主催者より補足(2013年12月27日)

必要に迫られてマーケティングに取り組む

アメリカの図書館では、所蔵資料の冊数、貸出数、利用時間、パソコンの台数など様々な調査資料が図書館の公式サイト上に公開されており、誰でも参照できるようになっています。

バトゥナガーさんが当時勤務していたアメリカニュージャージー州立図書館でも多くのデータを収集・公開しており、これを元に、州からの補助金(図書館の運営資金)が効果的に使われているかの分析をするのが仕事だったそうです。

図書館の人、商品、サービスの分析から始まり、たくさんのデータと格闘する毎日を送っていたある日、そもそもなぜこのような業務が必要なのかをふと考えたとか。

ニュージャージー州立図書館の資料ページ

そのとき、全米図書館のデータがあるIMLS(Institute of Museum and Library Services)のデータを分析することで、何か理由が見つかるのではないかと思ったそうです。

いつでもどこでも変わらないのは”図書館の公共施設としての責任”

IMLSで過去30年間の図書館のデータを見ると、利用者、コレクションの内容など色々なものに変化がありますが、変わらないのは「図書館の公共施設としての責任」でした。これはアメリカの図書館だけではなく、世界中の図書館に言えることです。

OCLCによる図書館イメージの調査では、図書館に必要なものは40%が本、残りの60%は時代に合わせた施設やサービスであるという結果が出ていたそうです。つまり、色々言われてはいても、図書館に本が残ることが必要だということがわかりました。

では、図書館でどんなサービスを提供していくべきかを検討することにしました。

提供すべきサービスは「客がなにをほしがっているか」から見えてくる

これまでの図書館サービスは「図書館が何を提供したいか」によって行われてきました。しかし、それでは利用者は離れていくばかり。これからは「お客(利用者)が何をほしがっているか」の視点からサービス提供を考えていかねばならない、ということに気づいたそうです。

IT技術の発展やソーシャルメディアの普及により、情報への要求も変化してきています。例えばお客が情報をほしいと思ったときの要求にはこんなものがあります。

  • 全部まとめた情報がほしい
  • 自分にとって価値のある情報がほしい
  • 今すぐにその場で情報がほしい
  • 自分に必要のない余分な情報はいらいない
  • 自分のいるところまで届けてほしい

ITが普及してきたとは言え、依然として紙の本のニーズは高いままです。そこで世界最大規模のシアトル図書館では、自転車で公園などに本を持っていく取り組みを始めました。図書館に来てもらうのではなく、ニーズのあるところに図書館が行くという発想ですね。

シアトル図書館の取り組みを伝える“Book Patrol”のサイト

図書館に行かないのは、図書館のサービスを知らないから

ところで、図書館を利用している人は本当に図書館のサービスを知っているでしょうか。OCLCの調査によると、回答者のうち91%が図書館を利用していましたが、そのうちどのようなサービスがあるのかがわかっている人はたったの22%でした。市民の図書館への認識が下がっているということです。

図書館の認知度を高める責任があると感じたのはこの辺りからだったそうです。

図書館ブランドを立ち上げて、市民のための組織に

2007年から2009年の間、バトゥナガーさんはニュージャージー州立図書館の「図書館発展局」という部署に所属し、資金不足による図書館閉鎖の危機にどう立ち向かうかの対策を講じていました。

改めてマーケティングの概念を活用し、市民の意識を図書館に向け、認知度と利用率を上げて運営資金を獲得するために、図書館ブランドを立ち上げることにしたそうです。

マーケティングの結果、リーマンショックによる失業者問題が大きいため、図書館でこの手助けをすることにしたとのこと。

アメリカでは履歴書の提出にパソコンが必要なため、図書館内で利用できるパソコンの台数を増やす、地元の企業や労務省などと協力して館内でジョブフェア(就職説明会)を行う、求職者のためのポータルサイトをつくるなど、職探しの支援サービスを重点的に行いました。

図書館が運営する求職ポータルサイト

あるときバトゥナガーさんがスーパーで買い物をしていると一人の女性が近づいてきて、「この人が私に仕事を見つけてくれたのよ!」と叫ぶ場面があったそうです。図書館の支援が実ったことを感じた瞬間だったといいます。

また図書館で何ができるかをお知らせする”I LOVE NJ LIBRARIES“というポータルサイトもつくったそうです。

ただサービスを提供するだけでなく、広く知ってもらうことが重要

もちろんこの成功の裏には、たくさんの仕掛けがありました。バトゥナガーさんの考える大切なポイントをまとめました。

  1. 利用者のニーズを把握する(トレンドの分析とマーケティング)
  2. 図書館だけでやらない。パートナーと手を組む
  3. 全てのチャネルを使って情報を発信する
  4. 図書館員の意識を変える。研修を続け、考え方を共有し、流れをつなぐ
  5. 運営資金獲得のための仕掛けをつくる

1.利用者のニーズを把握する(トレンドの分析とマーケティング)

立地や人によって、図書館に求めるものが違います。ニュージャージー州立図書館が求職者向けのサービスを行ったように、ニーズにあったサービスを提供する必要があります。

2.図書館だけでやらない。パートナーと手を組む

図書館だけでできることは限られます。例えば求職者向けのサービスでも、履歴書の基本的な書き方を伝えることはできますが、業界ごとにポイントを絞ったアドバイスは難しい。地元の企業と手を組んで、それぞれにメリットのある関係を築くとうまくいきます。

またニュージャージー州立図書館では、シャイな人が多い図書館のために、マーケティングの神様と呼ばれるSeth Godin氏を呼んでキャンペーンの戦略を練ったり、図書館情報学の講座を持つ大学とコラボしたり、広告にセレブを起用するということもやったそう。

3.全てのチャネルを使って情報を発信する

プレスリリース(お知らせページ)だけではなく、メールマガジンやブログ、ソーシャルメディアを活用する。また、図書館員自身が広告塔となるのも有効です。

スーパーマンならぬ”super librarian

4.図書館員の意識を変える。研修を続け、考え方を共有し、流れをつなぐ

アメリカの図書館員も、静かでシャイな人が多いそうです。現状を変えるために、図書館員の意識も変えていく必要があります。図書館員がストーリーを語る活動を行ったり、頑張った図書館員に賞を授与してモチベーション維持をはかるのも有効だそうです。また、大きな流れをつないでいくために、継続した研修も必要ということでした。

5.運営資金獲得のための仕掛けをつくる

図書館のさまざまな活動が認知されれば、運営資金の獲得に一歩近づいたといえます。更に広く、予算配分を決定する議員の人たちにも図書館の活動を知ってもらうために、図書館の活動を短くまとめたカードを常に携帯し、いつでも渡せるようにしておくととても良いそうです。

アメリカではALA(アメリカ図書館協会)のウェブサイト上で、このカードやその他の図書館のマーケティングツールが誰でもダウンロードできるようになっているとか。

できることはたくさんある

さて、ここまで見てきたニュージャージー州立図書館の例は、アメリカだからできたことでしょうか。
質疑応答の時間には、様々な質問が出ました。

バトゥナガーさんは言います。アメリカの図書館員もシャイで内向的な人が多いが、少しずつ意識を変えてここまでやってきた。やり方がわからないなら専門家に頼ればいい。資金がないなら、獲得のために動けばいい。一部の利用者のためだけにニーズを絞ったサービスが難しいとは言え、すべての利用者のためのサービスなんてできないのだから、絞り込むしかない。結果的にそれが功を奏するものだ。

ニュージャージー州立図書館でもすぐに結果が出たわけではなく、「図書館なんて」と言われて、たくさんの失敗や辛い思い、試行錯誤を繰り返しながらこのような結果を出すことができた。短期的な結果を見るのではなく、長期的に見て効果があるようなものに取り組んでいくことで、良いサービスにつながっていくと思う、ということでした。

図書館のプロモーションという点では日本でもすでにいろいろな取り組みが始まっています。それらの取り組みのベースとして、マーケティングは欠かせないものです。そのためにも日本では図書館の統計データのオープン化も重要であると感じました。

(杉山@カーリル

<関連リンク>
アメリカの公共図書館におけるトレンド分析とマーケティング|日比谷カレッジ
講演会「アメリカの公共図書館におけるトレンド分析とマーケティング」 参考資料
米国大使館レファレンス資料室|カーリル
ニュージャージー州立図書館
ALA(アメリカ図書館協会)

図書館で旅の計画を立ててみよう。「旅の図書館」に行ってみた

12月は旅行や帰省などで旅を楽しむ方も多いと思います。東京駅の近くに「旅の図書館」という素敵な響きの図書館を見つけました。公式サイトのキャッチコピーによると「『テーマのある旅』をご提案し、どなたでも無料でご利用になれます。」とのこと。

さっそく訪ねてみることにしました。

旅の計画を立てたい

早速、旅の計画を手伝ってもらえないかと、主任研究員の渡邉智彦さんに尋ねてみました。

残念ですが、当館ではおすすめの観光地や旅行プランを練るお手伝いはしていません。―渡邉さん

確かにこれは、旅行会社の仕事ですね。
では、旅の図書館ではどんなことができるのでしょうか。

入手が難しい観光地の情報をまとめて見ることができる

旅の図書館では、市販されている旅行ガイドだけでなく、現地で発行されているパンフレットや、新聞で取り上げた記事なども所蔵しています。インターネット上には観光情報があまり載っていない観光地のことを調べるのにもいいですし、インターネットを使うのが難しい人にも好評です。―渡邉さん

地域別に分類された棚を見てみると、旅行ガイドだけでなく、地域の産業に関係した本や、現地で配布しているパンフレット、新聞の切り抜きなどが並んでいました。地元の人でもこれだけの資料をまとめて見ることはなさそうなラインナップです。地場の情報は参考になりそうです。
岐阜県で発行されているパンフレットや、新聞の切り抜きなど
また、海外ゾーンには、日本からの観光客が少ない地域の資料もありました。本がない場合も、可能な限りパンフレットや新聞などの情報を集めているんだそうです。

本がない場合も、パンフレットなどを集めてある

テーマ別に分類されている棚には、鉄道やバス、飛行機などの本もたくさんありました。移動を楽しむために旅行するのも良いかもしれないと思えますね。

過去の観光情報や旅に関する調査データも

これから観光したい人にとっては最新情報が必要ですが、旅の図書館では研究や調査にも力を入れているそうです。旅の情報誌の過去の号や各種調査データもたくさんありました。

旅行雑誌の過去の号も揃えています。例えば同じ観光地でも、10年前と現在で紹介のされ方が変わっているかもしれません。取り上げられている人気の観光地の変遷を見ることもできます。―渡邉さん

利用者は、観光地の情報収集を目的とした方だけでなく、業界の方や研究者の方、卒業論文のための資料を探しに来る大学生もいるそうです。研究関連の棚も充実していて、タイトルを眺めているだけでも時間が経ってしまいそうです。

岐阜県の観光について少しだけ調べてみると

そこで渡邉さんに手伝ってもらいながら、カーリルの本社のある岐阜県の観光について調べてみました。

下呂温泉が健闘!

12月14日付けの週刊観光経済新聞「第27回にっぽんの温泉100選ランキング」によると、下呂温泉は第5位! 全国数ある温泉の中でこの順位はすごい。因みに1位は11年連続の草津温泉。さすがの貫禄です。

同時開催の「人気温泉旅館ホテル250選」でも、岐阜県の宿は8件入っていました。

岐阜県の観光客は近場の人たち

続いて、岐阜県に観光で訪れる人がどこから来ているのかを調べてみました。

旅行者動向2013』の中の調査「旅行先(都道府県)別の旅行者居住地シェア」によると、岐阜県への旅行者の41.3%が東海地方、22.8%が近畿地方、20.6%が関東地方の居住者という結果でした。岐阜県には近くに住む人が観光に訪れることが多いということですね。
データを参考に、みんなが行かない穴場を探すのもよさそうです。

旅の図書館のご利用はお気軽に

結局、最初の目的とは違うことを調べてしまいましたが、とっても楽しかったです。調査結果を見ても楽しいし、旅の想像を膨らませても楽しくて、一日いても時間が足りなさそうです。

旅の図書館では貸出はしていませんが、館内の資料はどなたでも自由にご利用いただけます。目的地が決まっている方には、より多くの観光情報を得るためにも良いですし、目的地が決まっていない方にとっても、意外な旅との出会いが見つかるかもしれません。調査研究にも力を入れているので、研究者の方にもぜひ利用いただければと思っています。―渡邉さん

お話ありがとうございました。旅が好きな方、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

館内で見つけた面白そうな資料を一部ご紹介します

外国人客への対応マニュアル
宗教などによる食事の制限や、接客・コミュニケーションの方法まで載ってます。観光庁のウェブサイトからダウンロードできるようです。

ホテル・ジャンキーズ
ホテルが好きな人たちによる、ホテルを語る雑誌『ホテル・ジャンキーズ』。初めて知りました。好きな人にはたまらないでしょうね。

ふるーい時刻表
明治時代からのレトロな時刻表がたくさん。表紙がかわいい! 古いものを見たい場合はカウンターにお願いしてくださいね。ヨーロッパの鉄道の時刻表もありました。

図書館で旅の計画を立ててみよう

今回紹介した旅の図書館だけではなく、近くの図書館にも地図や旅行ガイドのほか、百科事典や昔ばなしなど、旅行の前に読むと旅がもっと楽しくなる情報がきっとたくさんあるはず。
図書館を使って、旅をもっと楽しくしてみませんか。

(杉山@カーリル

<関連リンク>
旅の図書館

これもFabLib!?図書館ペーパークラフトの世界

今月末に横浜で開催される図書館総合展では、図書館でものづくりを支援するFabLibという取り組みも紹介されるようです。カーリルでも、日々ものづくりに取り組んでいるので、図書館でこういう活動が活発になると楽しいですね。

それにちなんで、今回は図書館ペーパークラフトを全部作ってみることにしました。探してみたところ、思ったよりたくさん見つかりました。

図書館自動車が多いですね。
これ以外にも、こんなのも公開されていました!

カーリルオリジナルブックトラックがあるなんて、嬉しい♪
もちろんこちらもつくります。

まずは準備

必要な道具と材料を揃えます。

白い画用紙・・・ある程度厚みと硬さのある紙がよさそう
カッター台・・・適当なのがなかったので粘土板で代用
はさみ・・・チョキチョキ
カッター・・・切込みを入れたり、直線を切ったり
アルミ定規・・・カッターを使うときのために
固形のり・・・紙がふにゃふにゃにならない
液体のり・・・粘着力ならこっちが有利そう
テープのり・・・塗るのは面倒だけど意外と便利

道具がそろったところで、画用紙をA4サイズに切って印刷します。

いざ、ペーパークラフト

実は、ペーパークラフトに取り組むのは初めてです。でも切って貼ればできそうなので、まずは簡単そうなところから始めてみることにします。

その1:白山市立図書館のびのび号

のびのび号は分離されたパーツもなく、切るのも比較的易しそうなので、ここからスタートします。黄色できりんさんの入った車体がかわいい。

さっそく切ってみます。
ちょきちょき・・・切るのに10分かかりました。先が思いやられる。

切ってみると上のような感じです。切り方が雑に見えるのはきっと気のせい。

のりしろ部分を内側に折り込みます。幅が狭いので、画用紙の厚みで折るのがちょっと手間。薄い紙なら問題ないかもしれないですね。

折るのとのりつけ、組み立てで10分、合計20分かけてできたのがこちら。結構しっかりしてます。やっぱりきりんがかわいい。

その2:大阪市立図書館自動車文庫まちかど号

次は、本体とは別のパーツがあるまちかど号に挑戦です。どうやらのぼりが立てられる様子。

まずは全部のパーツを切り出します。切るのにかかったのは、こちらも10分。ちょっと慣れてきたかな?

のぼりを立てるのに、爪楊枝が必要です。後ろに折りこもうと思って余白をとったのですが、爪楊枝をはさむのには狭すぎました。後ろに別の紙を貼り付けて補強します。

折る、塗る、貼るで20分、完成までに合計30分かかりました。折り線がなかったので、恐る恐るの組み立てでしたが、何とかなりました。本棚のふたが立体的!

その3:田辺市立図書館移動図書館べんけい号

続いては線が細くてしゅっとしているべんけい号に取り掛かります。小さいパーツが多いので、間違って切り落とさないように慎重に。

のりしろも切る部分がたくさんあるので、切り出しで15分ほどかかりました。

カクカクしているので、折りどころを間違えないように本物べんけい号の写真を見ながら折っていきます。写真は途中経過。

折る、のりを塗る、貼り付ける、の作業に25分ほどかかり、完成までの合計が約45分! のりしろが多いのと、バンパー、スピーカーという部品の貼り付けに苦戦した結果です。時間はかかりましたが、かっこよくできました。

その4:阪南市立図書館ふれあい号

図書館自動車の最後は、ふれあい号です。パーツが色々あるので、慣れてからにしようという目論見ですが・・・。

切り出しには15分かかりました。まずまずですね。それにしてもパーツが多い。立て看板用の部品をなくしそうです。

折って塗って貼り付けるのに25分かかりました。合計40分です。立て看板よりもバンパーに苦戦しました。液体のりだとうまくくっついてくれず、テープのりをちまちま貼ってたので余計に時間がかかったと思われます。

そして結局どこに使ったらいいかわからない部品が3つ残ってしまいました。見本を参照してもわからず、断念。

バンパーのつけ方もなんか違うような・・・?

番外編その1:図書館返却ポスト

時間外や休館日に本を返却するためのポストのペーパークラフトは、maruyonさんの作品です。こちらにも挑戦します。それにしても設計図すごい。

切っている間は、どこをどう組み立てたらポストの形になるのかさっぱりわかりません。空間把握って難しいですね。

切り出しは10分でできました。返却口のパーツが曲者の予感。
とりあえず折り目をつけてみても、まだ形になる感じがしないのです。なんかえらい複雑なことになってます。

なんとこちら、のりを使わず、切れ目にでっぱりを差し込むことで組み上げるのでした! が、うまく合わせられずどんどん紙がぼろぼろになっていきます。誰か助けて。
(※裏側に文字が見えるのは、一回印刷を失敗して刷り直したんですが、内緒です)

ポストが一番苦戦しました。なんて複雑な構造なんでしょう。組み立てに25分かかったので、合計35分でした。あれ、意外と時間かかってませんね。

正面投入口は本来別パーツで奥行きを出すはずなのですが、組み立て終わってから別パーツを思い出すという失態により、実現されませんでした。説明読んでから始めないとこういうことになります。

番外編その2:カーリルオリジナルブックトラック

昨年キハラさんとのコラボにより製作したカーリルのオリジナルブックトラック、こちらのペーパークラフトも同じくmaruyonさんの作品です。ありがとうございます! 手前味噌ですがかわいいです。

丸いパーツを切るのは苦手です。
切るのに15分かかりました。カッターを使って真ん中に切れ目を入れるのが緊張しました。

折ったりのりづけしたりパーツを差し込んだりで10分くらい、合計25分で完成です。返却ポストのあとだからか、ものすごく簡単にできた気がしていましたが、それなりに時間かかりました。しかし切り方が悪いようで、いまいちキレイに出来上がりませんでした。切り方大事。

(2013.10.25追記)
ペーパークラフト作者のmaruyonさんが、改良版をつくってくださったそうです。ありがとうございます! これもかわいい。(下の写真はブログからお借りしました)

完成したのを並べてみる

つくった自動車たちを並べてみました。なかなかいい眺めです。

正面から見るとこんな感じ。

6作品つくると、製作時間合計が約3時間半でした。はさみが使える小さいお子さんにもできるので、一緒に作ってみるのもいいかもしれません。皆さんは何分できるでしょうか?

作ってみた! や、他にも図書館自動車のペーパークラフトあるよ! という情報がありましたら、ぜひ教えてください。

(杉山@カーリル

<関連リンク>
阪南市立図書館ふれあい号 ペーパークラフト
田辺市立図書館移動図書館べんけい号 ペーパークラフト
白山市立図書館のびのび号 ペーパークラフト
大阪市立図書館自動車文庫まちかど号 ペーパークラフト
図書館返却ポスト ペーパークラフト
カーリルオリジナルブックトラック ペーパークラフト

【PR】カーリルも図書館総合展に出展します

 期間:2013年10月29日(火)~31日(木)
 会場:パシフィコ横浜
 入場料:無料
 図書館に興味のある方なら、どなたでもご参加頂けます。
 当日はカーリルのオリジナルマグカップも販売予定。先行予約受付中です!

カーリルのオリジナルマグカップの制作が進行中

【速報】 2013年10月25日(金)

カーリルのオリジナルマグカップが完成しました!

来月、横浜のパシフィコ横浜で開催される、図書館業界最大の展示会「図書館総合展」に向けて、カーリルでは新しいオリジナルグッズの制作が進行しています。

今回は議論を重ねた結果、カーリルのオリジナルマグカップになりました。
ご好評頂いたカーリルバッグに引き続き、フンケの言葉がのったマグカップです。
このマグカップは、もうすぐカーリルの本社とおなじ岐阜県内で生産開始予定。
製造メーカーさんにもいろいろ助けてもらって、まずはモックアップが完成しました。

 *  *  *

このカーリルのオリジナルマグカップの先行予約の受付を開始します。
図書館総合展の会場で受け取りいただく場合、特別価格の1,000円で販売いたします。
また、当日のご来場が難しい場合は、ウェブ上での販売も予定しています。
予約申し込みいただいた方は、優先的にご案内させていただきます。
なお、ウェブ販売開始の時期は未定です。

 >> 図書館総合展での受け取り予約はこちら
 >> ウェブショップでのご購入(宅配便で配送)はこちら

■第15回図書館総合展■
 期間:2013年10月29日(火)~31日(木)
 会場:パシフィコ横浜
 入場料:無料
 図書館に興味のある方なら、どなたでもご参加頂けます。

ご希望の方に、カーリルから無料招待券をお送りします。
こちらからお申し込みください。
招待券のお申込受付は終了しました。当日は招待券なしでも無料でご入場頂けます。ぜひお越しください。

昨年の図書館総合展カーリルブースの様子

<関連リンク>

図書館のこんな仕事が面白い★大学図書館で聞いてみた

図書館で働いたことはありますか?
普段通っている図書館の”なかのひと”はどんなことを考えているのでしょうか。今回は、キャリアパワーと東洋大学白山図書館の協力で、「図書館のこんな仕事が面白い」をピックアップします。
(※この記事は株式会社キャリアパワーによるPR記事です)

4月に改装オープンした東洋大学白山図書館

お伺いしたのは、この春に改装して新しくなった東洋大学附属図書館。白山キャンパスの中央にそびえる16階建ての建物「図書館・研究棟」、地下2階から地上2階までが白山図書館です。図書館の中には、学生たちがより学習や研究しやすいよう、新たにPC室、グループ学習室、セミナールーム等が設けられました。

取材は夏季休暇中の早い時間だったため、学生の姿はあまり見られませんでしたが、グループ学習室は普段は予約でいっぱいで、学生たちの声でとても賑やかなんだとか。

机や椅子を自由に動かしてレイアウトできるラーニングフォレストは予約不要で使えるので、友人との共同作業の際にもぴったりです。

春からこちらの図書館で働き始めた4人のスタッフに、図書館の仕事の楽しさを伺いました。

楽しいのは、新着図書を出す仕事


白澤さん:1階の受付では、本を扱う業務は多くありません。毎日たくさんの方と顔を合わせる仕事です。本学の学生は、学生証を持っていれば入館できるのですが、コンソーシアム提携校や相互利用協定を結んでいる機関の利用者、地域の方等が利用する場合は、受付で利用申込をして頂きます。色々な方がいらっしゃって楽しいですよ。特に夏季休暇期間中は、文京区、板橋区、北区にお住まいの方にも開放しているので、開館時間前に15人程並んで待っていらっしゃる場合もあります。開館直後は対応におおわらわです(笑)

受付は図書館の1階で、多くの方が利用する通路に近いので、道や場所を聞かれることも多いです。例えば、飲み物はどこで買えるかとか、建物の場所とか。図書館が入っている2号館は、教授の研究室が上階にあって、そこを尋ねる学生に研究室の場所を聞かれることもあります。

また、受付近くには掲示板があって、ポスターを貼る担当もしています。新しいイベントの情報をいち早く知ることができたり、珍しい展覧会を見つけたりすると、おっ! と思います。これも楽しいですね。

一番楽しいのは、新着図書を出す業務です。実際本に触れることもできますし、最新の情報も入手できます。こんな本があるんだ、と思いながら本を並べるのがとても楽しいですね。

楽しいのは、書架整理

児玉さん:私は地下1階のメインカウンターで、貸出・返却や、文献検索のお手伝い、レファレンス等を行っています。いわゆる「図書館で働く」と言って思い浮かぶような仕事です。一番多いのは貸出・返却で、予約本を探してお渡しするのも業務のひとつです。

メインカウンターには、利用者の方が本の場所を聞きにいらっしゃることが多いです。お年を召した利用者の方は「PC操作なんてできない!」と、入館してまず最初にカウンター直行、ということもよくあります(笑)「この本はどこにありますか?」と。もちろん、使ってみたいという方には検索端末の操作方法をご案内することもあります。学生は自分で必要な本を検索して見つけて探しに行ってますね。

そんなに多くはないですが、レファレンスを利用した方にうまくご案内できると、お互い満足できて嬉しいですね。テーマによっては得手不得手があるので難しい場合もありますが。「どうやって本を探したらよいか」という場合には、パスファインダーという、特定の情報を得るために図書館が提供できる関連資料のリストをご案内することもあります。結構便利ですよ。

それ以外も含めた全ての業務の中では、配架と書架整理が好きです。やはり本が好きなので、本と向き合いながら書架を整えていくと静かで落ち着いた気持ちになれます。楽しいですよ。

楽しいのは、学生の研究のお手伝い

大竹さん:私たちは少し特殊に思われるかもしれません。担当が学習PC室「まなぴ」なので、いわゆる「図書館の仕事」と言って想像するものとは違うことをしています。本を扱うことは殆どなく、学生さんのPC操作のお手伝いや、必要な情報にたどりつくための手助けをしています。

司書資格を持っているんですが、実際その知識を活用するような場面はあまりないように見えるかも…。PC操作の案内は、本以外にも、色々なデータベースやウェブサイト等で情報を得ることも「知へのアクセス」という意味でも、図書館の大切な業務だと思っています。

PC室の業務は、学生にPCソフトの操作方法を教えたり、レポート作成に必要な情報をデータベースで探す方法を教えたりすることです。卒業研究のために統計ソフトの使い方を教えてほしいと言われ、詳しくなかったので一緒に勉強しながら教えることもありました。「統計ソフトの使い方を調べるのも研究のうち」と、それも含めてご案内しました。

佐藤さん:私は実は学生をしながら図書館で働いています。学生の立場だと、レポート提出間際になって泣きそうなところで手伝ってくれるととても助かるという気持ちはよくわかります。が、ぎりぎりで参考資料が貸し出されていて無いときもあるので、自分も含めてですが、できれば余裕を持って取り組むようにしたいですね(笑)

大竹さん:働き始めて意外だったのは、現代の大学生はPC操作なんて簡単にできるだろうと思っていたら、意外と基本的な操作を知らない学生が多かったことです。でも意欲があってすぐに慣れて覚えてくれますよ。

大変なこともありますが、やはり学生と一緒に考えながら、学生の目指すところにたどりつけると嬉しいし、楽しいですね。

(杉山@カーリル

【PR】大学や大学図書館に特化した人材サービス会社キャリアパワー

今回は大学図書館の現場でお話を伺いましたが、皆さんの想像していた図書館の仕事と比べてどうでしたか。
ご紹介した4名は、キャリアパワーで図書館のお仕事を見つけた方々です。エプロンにはおそろいのカーリルコラボバッジが光ります。大学図書館にお越しの際は、ぜひエプロンにも注目してみてくださいね。
図書館で働く人をサポートする株式会社キャリアパワー。どんな会社なのか、営業開発担当の山下さんにお話を伺いました。

山下さん:弊社は人材サービス業として、30年程前に京都で事業をスタートしました。大学や大学図書館の人材派遣や業務委託に特化しています。

人材派遣と業務委託は指揮命令系統が異なり、派遣の場合は図書館の職員が、委託の場合は弊社が指揮をすることになります。法律に関わる部分で複雑なことも多いので、要望があれば大学職員向けの研修も行います。こうしてコンプライアンスに力を入れ、業務の区切りを明確にしています。

図書館業務は大変専門性の高い仕事です。目録の整理から、ILL、学習・教育支援等、専門知識が要求される業務がたくさんあります。専門性を持った方に、ぜひその力を生かしていただきたいと考えています。

弊社は色々な方に門戸を広げています。初心者、若い人、挑戦したい人、ぜひキャリアパワーで一緒に働きましょう。新卒や、未経験で始める方も多いですよ。最初は現場に入る前の研修で、図書館業務のノウハウや、知的財産に関する知識も学んで頂きます。その後現場に入ってからは先輩についてOJTで業務を覚えていきます。経験を積んで、ステップアップしていくことも可能です。

すでにたくさんの方が大学や大学図書館で働いています。やはり本が好きな方が多く、本に囲まれた職場はとても楽しいそうです。

現在は司書の有資格者のみの受付ですが、今後は司書資格取得支援もしていきたいと考えております。ぜひ一緒に図書館で働きましょう。

<関連リンク>
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