毎年ユニークな作品がたくさん見られる「図書館を使った調べる学習コンクール」、第16回の入賞作品が決定しました。
「図書館を使った調べる学習コンクール」とは、その名の通り、図書館を使って調べ学習をし、内容をまとめたものを応募するコンクールです。夏休みの自由研究に似ていますね。毎年開催されており、今年は16回目。カーリルも後援しています。
コンクールの表彰式では受賞者を代表して、文部科学大臣賞を受賞した、豊島区立駒込小学校2年の川島宙(そら)さんがスピーチしてくれました。
『サメくん この歯だれのかわかる?』というタイトルのこの作品、水族館で買ってもらった大好きなサメの歯が、どんな種類のサメのものかを突き止めたいと思って調べ始めたそうです。
まず最初に図書館や自宅の本で調べて、ヨシキリザメではないかと予想。その予想が合っているか確かめるため、北海道大学名誉教授の仲谷先生に手紙と写真を送ったそうです。それから油壺マリンパークの金子さんにもインタビュー。結果、ヨシキリザメではないことがわかり、がっかりしたそう。困ったのは、二人の意見が違ったこと。そこで再度仲谷先生に手紙を書き、最後はオオメジロザメだろうという結論になったそうです。
調べ学習の際には、水族館でサメの卵を触らせてもらうことができて嬉しかったということでした。また、サメについてはまだまだわからないことがたくさんある、ということがわかったのと、悲しいのは、フカヒレを取るためだけにサメを捕まえ、ヒレを切り取ったら生きたまま海に捨てられていることだそうです。
最後に、オオメジロザメはサメの中では珍しく、川でも生きられることを知ったので、次はオオメジロザメが川でも生きられる理由を研究したいということでした。
すでに次回の構想が固まっているんですね。すごい。
川島さん以外にも、興味深いタイトルの作品がたくさん。入賞作品の一部をご紹介します。
どれもユニーク! 入賞作品
”文部科学大臣賞”
○小学生の部
『サメくん この歯だれのかわかる?』
川島宙 豊島区立駒込小学校 2年 (東京都)
『子どもだって知りたい!!だってぼくは日本人-日本酒について-』
遠山晃大朗 市原市立姉崎小学校 3年 (千葉県)
『今も、昔も、平氏と源氏は戦っていた!?
「チンチンかもかも」「ウメガイチ」でもり上がる「旗源平」を探る!!』
齋藤愛華 白山市立千代野小学校 6年 (石川県)
○中学生の部
『綱と花火の伝統芸能 小張松下流綱火』
油下知広 慶應義塾普通部 3年 (神奈川県)
○高校生の部
『名古屋高校図書館蔵『爾雅』の研究
~『爾雅』から見える情報検索の進化と課題~』
鬼頭祐太 名古屋高等学校 2年 (愛知県)
○大人の部
『鄭永慶は、なぜ可否茶館をはじめたのか?
~日本最初の喫茶店誕生物語~』
大串美咲・早野 薫 長崎市立図書館 (長崎県)
その他の入賞作品一覧はこちらからご覧ください。
第16回までの全ての入賞作品を検索したい方はこちら。
次回はあなたも応募してみては
「図書館を使った調べる学習コンクール」には、子どもだけでなく、大人も応募することができます。入賞作品を見てみると、テーマの設定は身近な疑問から出発しているのがほとんどです。生活していて「?」がわいてきたら、ぜひ図書館で調べて、作品にまとめてみませんか?
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