横断検索向け高速連携プロトコル「Unitrad Fast-Link」を提唱

カーリルは、横断検索向け高速連携プロトコル「Unitrad Fast-Link」を提唱し、図書館システムの開発企業と広く協力して革新的なサービスの提供に取り組みます。

Unitrad APIは横断検索システムの効率を飛躍的に向上することで大幅な高速化を実現しました。しかし、各横断検索先とのデータ交換プロトコルには、まだ大きな改善の余地があり、さらなる高速化と効率化が期待できるのです。そのため、各図書館のシステムと効率的にデータ交換できる負担が少なく実用的なプロトコルが求められていました。

今後、オープンソースとして公開した汎用的な蔵書検索インターフェース「Unitrad UI」でもこのプロトコルをサポートすることにより、カーリルのクラウドサービスを通過できない非公開OPACや館内OPACなどでもこのプロトコルの恩恵を受けられるようになる可能性があります。シンプルなプロトコルで実装されたシステムは一般的に速度や安定性が向上するため、長期的にはWeb-OPACの信頼性向上につながります。

Fast-Linkの役割
Fast-Linkの役割

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高速蔵書検索インターフェース「Unitrad UI」をオープンソースとしてリリース

ソースコード

カーリルでは、業務向け超高速横断検索API「Unitrad API」のリリース以降、検索インターフェースの汎用化とオープンソース化に取り組んできました。「Unitrad UI」は、従来それぞれの図書館の運用にあわせてカスタマイズされていた横断検索インターフェースの機能を吸収し汎用的に展開することを目指すとともに、カスタマイズの自由も提供します。現在のところ、カーリルが提供する「Unitrad API」にのみ対応していますが、今後は「OpenSearch」などさらに汎用的なAPIプロトコルへの対応も予定しています。これにより、横断検索のみならず蔵書検索の汎用的なインターフェースのベースとして活用できるようになります。

データとユーザーインターフェースの完全分離を実現することにより、絞り込みやソートなどの多くの機能はフロントエンドのブラウザで動作します。フロントエンドのブラウザはすでに十分に高速であるため、従来の方式と比べて圧倒的な高速化を実現しました。バックエンドシステムはAPIの実装のみでよくなるため、システムの開発工数とサーバー負荷も大幅に削減されます。このようなアーキテクチャは今後、図書館の蔵書検索システムにかかる開発コストと運用コストの双方を大幅に改善します。

このプロジェクトの成果は企業が図書館システムなどに組み込んで販売することもできるMITライセンスで提供されます。

現在は、プレビュー版として「ありのまま」提供されており、ドキュメントは不足していますが、多くのユーザーにご活用いただけるようドキュメントを充実していく予定です。

このプロジェクトの成果物はすでに京都府立図書館や県立長野図書館のほか、多くの図書館で実運用されています。

Githubの公開リポジトリ
https://github.com/CALIL/unitrad-ui

なお、11月9日に図書館総合展においてフォーラムを開催します。是非ご来場ください!

第18回図書館総合展に出展します

11月8日から、日本最大の図書館の展示会「図書館総合展」が開催されます。カーリルではブース出展して様々な新しい取り込みを紹介します。カーリルと一緒に図書館の未来を考えませんか?

カーリルブース

カーリルのメンバーが新しい機能や取り組みを紹介します。またブースでは、限定生産のオリジナルマグカップも販売します!図書館員だけではなく、ユーザーの方も大歓迎です。ほかのブースでも普段は表に見えない図書館の世界が体験できます。

  • 高速横断検索API「Unitrad API」
  • 書架ナビゲーション技術の進化
  • 英語多読支援アプリ「多読ナビ」
  • カーリルタッチ
昨年のブース写真
昨年のブース写真

カーリルオンラインショップ【期間限定】

カーリルが2013年の図書館総合展で販売したオリジナルマグカップが、新しいデザインになりました。マグカップの大きさや形は前回と同じなので並べてお使いいただけます。今回もカーリルの本社がある岐阜県内の陶器メーカーにご協力いただきました!

図書館総合展に来られなくても大丈夫。期間限定でオリジナルグッズのショップを開設しました。11月6日までの購入の方は、総合展開催期間中にお届けします。

マグカップ-さかなつり(見本)
マグカップ-さかなつり(見本)

カーリルオンラインショップへ

フォーラム 「公共図書館の総合目録の将来像を考える

2016年4月から京都府立図書館で正式導入された「カーリルUnitrad API」は、これまでにない高速な横断検索システムとして注目を集めました。第18回図書館総合展フォーラム「公共図書館の総合目録の将来像を考える~ポスト横断検索時代の処方箋~」では、同志社大学図書館情報学研究室との共催で、改めて公共図書館の横断検索の現状について整理します。

詳しい情報
申し込み

 

図書館総合展は、誰でも無料で入場できます。ぜひ足をお運びください。

日時:2016年11月8日(火)~10日(木) 10時~
会場:パシフィコ横浜
公式HP http://www.libraryfair.jp/

公共図書館の総合目録の将来像を考える-第18回図書館総合展フォーラムへの招待

公共図書館の総合目録の将来像を考える
 ~ポスト横断検索時代の処方箋~

2016年4月から京都府立図書館で正式導入された「カーリルUnitrad API」は、これまでにない高速な横断検索システムとして注目を集めました。第18回図書館総合展フォーラム「公共図書館の総合目録の将来像を考える~ポスト横断検索時代の処方箋~」では、同志社大学図書館情報学研究室との共催で、改めて公共図書館の横断検索の現状について整理します。その上で、各図書館が取り組んでいる新しい取り組みや、最新の技術を紹介するとともに、実際の図書館の立場も交えながら、これからの将来像を見通した実践的な議論を深めます。

このフォーラムは、都道府県立図書館の関係者の方はもちろん、公共図書館、大学図書館および専門図書館の方にもおすすめします。このフォーラムは図書館の方だけではなく、すべての方のご参加を歓迎いたします。特に都道府県立図書館のシステムに携わるすべてのシステムエンジニアは必ずご参加ください。

当日議論する主要なテーマは以下の4点です。

  1. 京都府横断検索システムはなぜ速いのか?大量のデータを機械的に集めるにはどういう手法があるのか?
  2. 横断検索と総合目録は本当に便利なのか?何に使えるのか?
  3. オープンデータの時代に図書館はどんなアピールが可能なのか?
  4. 最低限の予算で実現できる、図書館の新しいサービスとは?

オープンデータへの対応と新しいサービスが求められながら予算削減も要求されるこの時代に、どのような方策が考えられるのか。総合目録の作成を軸に新しい道を踏み出すことができるのかどうかを中心に、将来の公共図書館サービスを考えます。

【登壇者】
福島幸宏(京都府立図書館)
井戸本吉紀(三重県立図書館)
吉本龍司(カーリル)
原田隆史(同志社大学)

【場所と日時】
開催日時:11月9日(水)10時から11時30分
会場:第1会場(アネックスホール201)
先着200名限定

【申込みフォーム】
申し込みフォームが開けない方は、 contact@calil.jp までメールで、お名前と所属をご連絡ください。

申し込みフォームを開く

Unitrad APIの設計/新しいAPIを設計するためにカーリルが取り組んだこと

カーリルが提供する業務用の高速横断検索APIの開発にあたって、カーリルが考えたことやそのプロセスを題材に、新しいAPIの設計手法について発表しました。また設計の過程で発見したキーコンセプトについて具体的な技術を交えながら報告します。

この発表資料は、Code4Lib JAPAN カンファレンス 2016で発表したものです。

発表動画

発表プログラム