7/9日、町家で図書館を考えるサミット(イベント告知はこちら)に、約30人の図書館好きが集まり、京都の図書館についてさまざまな話題で語り合いました。
第1部は、ビブリオバトルの提唱者、谷口忠大(@tanichu)氏によるビブリオバトルの紹介。ビブリオバトルは、コミュニケーションの手段ですというお話からはじまり、ビブリオバトルのルールや遊び方に秘められた意図、図書館での取り組みなどについて熱く語っていただきました。定期的にビブリオバトルを開催している図書館もあるようです。個人的には、「データのやりとりだけでは、情報共有できない。本を題材に語ることで打ち解けられる」という話に惹かれました。
第2部は座談会。主なテーマは、「図書館の日常」。あまり知られていないようなユニークな図書館の取り組みや、利用方法などを話し合いました。今回は、司書、出版社の編集者、ビブリオバトル、カタリベカフェの運営者、子育て中の父親・母親、図書館好き、カーリル開発チームなどバラエティに富むメンバーが集まり、どの話題にも、複数の視点の意見がでてきたことが新鮮でした。図書館の取り組みが広がる一方、新しい試みは既存の利用者からは歓迎されないことも多く、新しい図書館ユーザー層の呼び込みを同時に実現しないと、徒労に終わってしまうといった課題も見えてきました。
ここでは紹介しきれないので、詳しくは、このブログの最後のUstreamをぜひご覧ください。
紹介された活動
京都御所の中にある図書館
本が旅をする BookCrossing
京都造形芸術大学 芸術文化情報センター ピッコリー
本と人をつなげるしおり kumori
参加者のイベントのレポート
イベントの内容についてブログを書いていただいた方を紹介します。
klarer-himmel13さんのレポート
すごく詳しくまとめられています。一部引用します。
図書館の静動
騒がしい方がおもしろいという声を聞きました(図書館は本と出会う場所なので)
単にゾーニングの問題にとどまらない
本をどこで読むか
上の話題と関連しますが、家やカフェで読むという方も
図書館で調べる、という視点が入ると変わってくるのかもという声をTLで目にしたり
畳のある図書館がほしい(すでにあったりするのだろうか。乳幼児用に靴を脱ぐスペースはよく見るが)
図書館法
そのような法律がある、ということがトリビア、でした
本とお酒
この組み合わせは相性がよい
図書館でお酒が飲める?! ”図書館Bar”に行ってみた☆ ― カーリルのブログ
アサヒ ラボ・ガーデン|アサヒビール(座談会で紹介しそびれたのでこちらで)
もっと読む…
chocola905 さんのレポート
カタリベカフェやBookCrossingについて紹介していただきました。
Ustream
すべての動画をこちらで見ることができます。
1. ビブリオバトル
2. 座談会
3. 懇親会
座談会の後は懇親会。ビールやピザ、お寿司を囲んで楽しい時間を過ごしました。図書館ネタで司書も利用者もここまで打ち解けて話せるなんてステキですね。
【編集雑感】
谷口さんは、「本は、子共のとき読むのと大人になってから読むのでは意味が違う。だれが読むかによっても違う。」と語り、本が媒介する感動や意味を積極的に共有していくことが大事だと語ってくれました。それに最近出版される本の数は多くなりすぎて自分にあった一冊を見つけるのは至難の業とも。そうなってくると自分にあった本を選んだり、本について語ったりするのにビブリオバトルや、個性的な本屋さん、カタリベカフェなどが、本と出会う場所として中心的な存在になるのかもしれません。Googleも友達が薦める情報を検索結果に出すという時代ですからITの世界でも連動して同じようなことが起こっているとも考えられます。これからも本と図書館の関係に注目していきます。